スポーツあれこれ by 星野恭子

6月18日から19日にかけて、WPA公認「2022北海道・東北パラ陸上競技大会」が開催された福島県の郡山ヒロセ開成山陸上競技場。梅雨時の蒸し暑い天候のなか、6つの日本記録、64の大会記録が塗りかえられた

一歩からはじまる未来
<2022年5月まとめ>

※写真上:6月18日から19日にかけて、WPA公認「2022北海道・東北パラ陸上競技大会」が開催された福島県の郡山ヒロセ開成山陸上競技場。梅雨時の蒸し暑い天候のなか、6つの日本記録、64の大会記録が塗りかえられた

長引くコロナ禍により、目標としてきた大会が延期や中止に追い込まれたり、強化計画の変更を余儀なくされたり、アスリートにとって、モチベーションをどう保つかなどチャレンジのときはつづいています。

大きなところでは1年延期となった東京2020大会をはじめ、今年秋に開催予定だったアジア選手権(中国・杭州)が延期となりました。他にもまだコロナ禍の影響を受けている大会は少なくありません。

それでも、アスリートたちは前を向いています。「自己ベストを更新しよう」「日本代表入りしよう」「強化指定選手に選ばれよう」「リハビリを頑張って早く復帰しよう」などなど……。それぞれの目標を立て、未来に目を向けています。

新しい可能性を広げようと、新たな競技に挑戦しはじめた選手もいます。たとえば、パラ陸上のパラリンピック銀メダリストの山本篤選手はスノーボードで冬のパラリンピック出場も果たした右脚義足の「二刀流」ですが、なんと、東京パラ後から本格的に、ゴルフにも取り組んでいます。障害者ゴルフは今、2028年のロサンゼルスパラリンピックで、正式競技になるべく活動をしており、山本選手はそこも見据えて今、陸上との二刀流で練習をかさねています。

また、北京パラリンピックに初出場した森宏明選手は、ソリのようなシットスキーに乗ってクロスカントリースキーで活躍後、両脚に義足をつけて陸上競技にも挑み始めました。「今はスキーのためのトレーニング」と話しますが、可能性は無銀大です。

どんなことも、「はじめの一歩」がなければ、始まりません。挑戦をつづけるアスリートたちを応援したいですし、そんな姿に背中を押され、自分の可能性にもふと、思いをはせたりしています。

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<2022年5月度>
■寄稿:
⇒【車いすバスケットボール】東京パラ銀の車いすバスケ日本男子、新体制で初の国際大会へ!(ノーボーダー/2022年5月2日付)

⇒【ブラインドサッカー】ブラインドサッカー“ファミリー”、互いに切磋琢磨し、さらなる高みへ(ノーボーダー/2022年5月9日付)

⇒【デフリンピック】デフリンピック日本代表、コロナ感染者増により、大会途中で無念の全競技出場辞退に(ノーボーダー/2022年5月16日付)

⇒【ボランティア】親子も体験!初夏のビーチで、スポーツボランティア!~ ジャパンビーチゲームズRフェスティバルお台場2022(ぼ活!/2022年5月20日付)

⇒【パラスポーツ】“チーム・ジャパン”が海外大会で躍動!大会初制覇など好結果、続々!(ノーボーダー/2022年5月23日付)

⇒【クロスカントリースキー】「息子の靴の裏」も走法のヒントに。パラスキーのレジェンド・新田佳浩が持ち続けた前向きなマインド(スポルティーバ/2022年5月25日付)

⇒【ブラインドサッカー】“ブラサカ”を見に行こう!~「ブラインドサッカー地域リーグ2022」、各地で開催中!(ノーボーダー/2022年5月30日付)

(kh)

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